昨年末に大きく取り上げられた運送業界の過酷な現状。
その最も大きな原因は、通販市場の拡大ですね。
Amazonや楽天を始めとするネット通販の利用規模が年々拡大する中、運送各社は荷物の増加や人手不足で過酷な労働状況が問題視されています。
そんな中で、佐川急便のとある従業員が配達の荷物を投げる蹴るといった動画が投稿され大きな話題となりました。
あれはさすがにやり過ぎだとしても、このような事は「氷山の一角」と言えるのかもしれません。
その佐川急便が手を引き、Amazonの配送の多くを請負っているのが宅配大手のヤマト運輸。
しかし、そのヤマトもあまりのAmazonの荷物の多さに配達のドライバーさん達も疲労困憊というのが実情です。
そのため、人を採用しても、あまりの忙しさに瞬く間に退職する人が後を絶たないとも言われています。
将来的にはドローンによる配送が本当に当たり前のような時代が来るのかもしれませんが、まだ暫く先のお話。
ヤマトや佐川を始めとする運送業界にとっては、人材確保は大きな課題であるのは確かだと言えます。
普通免許の新制度が運送業界をさらに追い込むのか?
そのような状況の中、2017年の3月12日に免許制度が変更されます。
ざっくりと言ってしまえば、自動車免許における新制度では、現行の普通免許で運転できる、2t車が、3月からの新制度では運転できなくなってしまうのだそうです。
2t車と言えば、多くの大手運送会社が所有する配送に欠かせないトラックです。
これまでは、普通免許を所持していれば運転できたものが、2017年の3月12日以降に免許を取得する人はできなくなるという事に。
ただでさえ、AT限定免許を取得する若者が増える中、運送業界の定番トラックが普通免許では運転不可になる制度変更は、まさに運送業界の新卒採用に関しては大きな影響を与えそうな予感です。
運転免許と言えば、昔は普通免許でバイク、ナナハンとかだって運転可というざっくりとしたものでしたが(苦笑)
時代とともに変って行くのは致し方ないとしても、引越しなどで利用する機会が多い2t車が使えないという状況にもなっていきます。
今後は、普通免許と中型免許の間に「準中型免許」なるものが設定されるなど、分かりにくさが進みます・・・。
地方を含めれば景気回復とは程遠い中、増加するネット通販で大きな役割を担う運送業界に対して政府は厳しすぎやしませんかね?
安倍政権には改めてがっかりさせられますが、この新免許制度も、少子高齢化を前提として中高年の雇用促進ということなのでしょうか・・・。
であれば、私も仕事の選択肢の一つということになりますね。