2020年夏にブルース・リー生誕80周年のタイミングに合わせて発売された、あるブルーレイボックスが気になっていたのですが、先日ついに購入しました。
それが、アメリカの「クライテリオン社」から発売された、北米版ブルーレイディスク※『Bruce Lee: His Greatest Hits』です。
※北米版のブルーレイディスクは日本のブルーレイレコーダーで再生可
このボックスセットが画期的なのは、香港で制作されたブルース・リー作品4本に、アメリカ(ワーナー・ブラザーズ)との合作である「燃えよドラゴン」までもが収録されていること。
セットになっているだけでも凄いのに、この「燃えよドラゴン」は、1973年に日本で劇場公開されたバージョンなのがさらに凄い。(そこについては後述します)
ということで、完全にブルース・リーファン限定の記事とはなりますが、『Bruce Lee: His Greatest Hits』をレビューしていきます。
目次
『Bruce Lee: His Greatest Hits』の内容
『Bruce Lee: His Greatest Hits』ブルーレイボックスの内容についてですが、以下のような構成となっています。
Bruce Lee: His Greatest Hits 収録作品
<本編ディスク>
Disk 1ドラゴン危機一発(THE BIG BOSS)
Disk 2ドラゴン怒りの鉄拳(FIST OF FURY)
Disk 3ドラゴンへの道(THE WAY OF THE DRAGON)
Disk 4 燃えよドラゴン 1973年日本劇場公開版(ENTER THE DRAGON)
Disk 5 死亡遊戯(GAME OF DEATH)
<特典ディスク>
Disk 6 SUPPLEMENTS その1
死亡の塔
ブルース・リーの生と死
Disk 7 SUPPLEMENTS その2
燃えよドラゴン(ディレクターズ・カット版)
※各ディスク、映像特典あり
<同梱特典>
ポスター風ブックレット付
輸入盤となりますので、販売店によって価格に違いはありますが、Amazonでは13,000円前後で販売されています。(2020年11月16日現在)
各作品の画質について
香港4作品は4Kデジタルレストアバージョンで、「燃えよドラゴン」は、2Kデジタルレストアとのことです。
冒頭でもご紹介しましたが、『Bruce Lee: His Greatest Hits』がすごいところは、日本版と比べて画質が向上している点はもちろんなのですが、「燃えよドラゴン」が1973年当時のフィルムが元になっているそうです。(公開時のフィルム、もしくはビデオテープ発売時に用意したフィルム説もあり)
現在国内外で発売されている「燃えよドラゴン」は、すべてディレクターズ・カット版なので、日本劇場公開版自体がレアな存在なため、ブルース・リーファンにとっては歓喜レベルの商品。苦笑
『Bruce Lee: His Greatest Hits』を開封
ブルース・リーファンにとってたまらないブルーレイボックス『Bruce Lee: His Greatest Hits』、開封してみます。
パッケージのイラスト、個性的です。
日本のパッケージではこうはなりません。
外箱からボックスケースを取り出し開くと、こんな感じです。
取り出す際に気がつきましたが、ボックスの中央上部に凹みがあります。
輸入盤あるあるというか、珍しいことではありませんが、それでもショックです。汗
気を取り直してケースをさらに広げると・・・
Disk 1と2がケースに収まってません。
飛び出してます・・・。
こういうのも、輸入盤あるあるですが、幸いディスクに傷はついてませんでした。
再び気を取り直して進めます。
ディスクレーベル面にも、パッケージ同様に個性的なイラストがデザインされています。
ちなみに、メニュー画面でもこのイラストが採用されています。
全7枚のディスクとともに同梱されているのが、こちらのブックレット。
表紙は「死亡遊戯」のカットをメインに「ドラゴンへの道」と「ドラゴン危機一髪」のカットも。
当時のチラシも掲載されています。
北米版なので、すべて英語なのは言うまでもありませんが、こういう特典がついてるのは素直に嬉しいです。笑
本当に高画質?各ディスクを視聴してみました
すでにAmazonなどでも『Bruce Lee: His Greatest Hits』のレビューは多数掲載されていますが、画質について高評価が多いです。
日本国内で現在発売されているDVDやブルーレイとどれくらい違うのか?
そこはファンとしてはやはり気になるところなので、一通り駆け足ですが視聴してみましたので、ざっくり画質についてレビューを。
<補足>
我が家のテレビですが、以前ご紹介したこちらの商品の際にはビクターのテレビでした。
しかし、いよいよ調子が悪くなってきたので、今年の夏に4Kテレビに買い替えております。
そのためブルーレイディスクの視聴に好影響が出ている点を加味したレビューとお考えください。
Disk 1ドラゴン危機一発(THE BIG BOSS)
まずこちら。
「ドラゴン危機一発」ですが、正直なところ、国内盤の「ドラゴン危機一発 エクストリームエディション」と大きな差はありませんでした。
むしろ個人的にはエクストリームエディションの方が好きです。苦笑
Disk 2ドラゴン怒りの鉄拳(FIST OF FURY)
1枚目でいきなり肩透かしを食った感じでしたが、不安な気持ちは2枚目で一気に吹き飛びました!
「ドラゴン怒りの鉄拳」、すごく綺麗です!エクストリームエディションより遥かに高画質。
肌、衣類などの質感が別次元でした。
4Kを元にダウンコンバートした2Kの名に恥じない画質は観ていてニヤニヤしてしまうレベル。笑
Disk 3ドラゴンへの道(THE WAY OF THE DRAGON)
こちらの場合は「アルティメット・エディション」に収録されている、1975年日本公開版との比較ですが、当時のフィルムについた傷が元となったであろうノイズが消えてます!
「アルティメット・エディション」では、かなりノイズがひどかったのですが、それらが見事に修復されているというか、そもそもマスターが違う可能性あり?
「ドラゴン怒りの鉄拳」よりインパクトは低めですが、国内盤でこれより綺麗なものはないでしょう。
Disk 4 燃えよドラゴン 1973年日本劇場公開版(ENTER THE DRAGON)
そして、今回の収録作品でファンにとって最大の目玉と呼べる「燃えよドラゴン 1973年日本劇場公開版」。
正直、画質については国内盤のディレクターズカット版のブルーレイと大差ない印象です。
細かくチェックすれば、あるのかもしれませんが、普通に観ている分にはわからないくらいの差だと思います。
いずれにしても、1973年日本劇場公開版という付加価値に勝るものはないかもしれません。苦笑
Disk 5 死亡遊戯(GAME OF DEATH)
ギリギリ、ブルース・リー作品と呼べる(汗)「死亡遊戯」ですが、こちらも明らかに画質が向上しているがわかります。
色合いが濃くなり落ち着いた感じがして、とても観やすいです。
ただ綺麗になった分、ブルース・リーのそっくりさんのクオリティがより気になってしまうという問題も出ました・・・。
Disk 6 SUPPLEMENTS その1
続いて、特典ディスクの方に収録されているこちら。
ギリギリ、ブルース・リー作品と呼ぶことすら憚れる「死亡の塔」です。苦笑
画質はこれまでに発売されているものと変わりません。
あくまで特典として収録されているので、これはこれで良しとします。(ブルース・リー作品の冠がついている作品がまとまっていると言う点で)
そして、同ディスクに一緒に収録されいてる「ブルース・リーの生と死 」ですが・・・
こちらは嬉しい誤算というか、まさかの高画質!
本作は、結構前にWOWOW加入当時に録画したものを所有していますが、それと比べて画質は雲泥の差といっても言い過ぎではないかも。
映像特典として収録された作品が、まさかの高画質でした。(クライテリオン社、凄い!)
Disk 7 SUPPLEMENTS その2
最後は、特典ディスクの2枚目に収録された、燃えよドラゴン(ディレクターズ・カット版)です。
Disk 4の「燃えよドラゴン 1973年日本劇場公開版」のインパクトで霞んでしまった感のある、ディレクターズ・カット版の方。苦笑
画質については、こちらもDisk 4と同様で、これまで日本で発売されたものと大差ない感じですが、こちらの方が色が濃くしっかりした色調になってます。
気がついた違いとしては、「燃えよドラゴン(ディレクターズ・カット版)」では、日本語吹き替え音声では収録されてるのに、英語音声ではカットされていた、ブルース・リーが地下牢での戦い後に囚われの身となったあとに、闘技場でジョン・サクソンが姿を見せるシーンで流れるファンファーレが印象的な音楽が収録されていました。
ちょっとした違いですが。笑
『Bruce Lee: His Greatest Hits』の不満点
といった感じで、日本版が発売される可能性はどうみても低そうなボックスセットで、コレクターズアイテムとしてファン必須な商品ですが、いくつか難点もあります。
当然ですが、北米版なので日本語字幕や音声で作品を楽しむことはできませんし、メニューも英語です。汗
しかし『Bruce Lee: His Greatest Hits』ブルース・リーファンなら、各作品については何度も観ているはずですから、日本語がなくてもなんとかなると言って差し支えないかと。
そういうことにしておきます。(フォロー)
でも、映像特典に関しては大部分意味不明です。苦笑
実はこのボックス。
特典映像には、関係者のインタビューが多数収められています。
そこがほとんど何言ってるかわかりません・・・。
ディスクが取り出しにくい
もう一つの問題が、作品とは一切関係ありませんが、ケースの仕様上、ディスクが取り出しにくいです。
偶数のディスクが奇数のディスクの下に重ねって収まっているため、出し入れがとても面倒です。
傷がつかないように気を使って出し入れしなければならないのがストレス。
別の不満(苦笑)
不満つながりで別件にも触れときます。苦笑
ブルース・リー 生誕80周年といえば、今年2020年夏に劇場公開された「ブルース・リー 4Kリマスター復活祭2020」。
こちらのボックスセットが、『ブルース・リー 生誕80周年記念 4K Ultra HD Blu-ray BOX (10枚組)』として、2020年11月27日(金)に国内発売されます。
しかし、残念ながらこちらの4Kセットはスルーします。
『Bruce Lee: His Greatest Hits』より高画質であろう4Kは魅力的ですが、いかんせん露骨なまでの「抱き合わせ商法」はいただけません。
特典ディスクと称して、すでに発売されている各作品のエクストリームエディションをセットしています。
これには多くのブルース・リーファンも怒っています。
ブルース・リー作品を4Kで観たいファンは、すでにエクストリームエディション(ドラゴンへの道はアルティメット・エディション)を所有している方が多いです。
自分もそうです。
同じものが複数あっても困ります・・・。
4K版のセット、もしくは単品販売しれくれたらよいのですが、4Kのみのセットだと高額な印象がつくのを嫌って、お得感が出るようにエクストリームエディションをオマケでつけた感じなのかもしれませんが、ぜんぜんお得感はありません。
しかも「燃えよドラゴン」は入ってない。
そのようなこともあって、4Kボックスは見送り、日本語対応してなくても『Bruce Lee: His Greatest Hits』を選びました。
不満の余談でした。汗
『Bruce Lee: His Greatest Hits』ファンなら買って損なし!
今回取り上げた『Bruce Lee: His Greatest Hits』ですが、このブルーレイボックス、総合的にみて間違いなく「買い」な商品。
なんどでも言いますが、劇場公開版の「燃えよドラゴン」も含むセットは貴重。
日本盤が出るとは到底思えない仕様になっている点からも、購買意欲をそそられました。
アメリカの「クライテリオン社」が、ブルース・リーの生誕80周年というタイミングで発売したブルーレイボックスは、ファンなら買って損することはまずありえません。
この仕様の前では、日本語がないとか大した問題ではないので。(あればもっと嬉しいけど)
販売価格の方も落ち着いてきたので、『Bruce Lee: His Greatest Hits』超おすすめです。
以上、ブルース・リーファンは絶対買うべし!『Bruce Lee: His Greatest Hits』のお話でした!