1988年にTBS系列で放送された、長渕剛主演ドラマ『とんぼ』が、2019年9月21日に31年の時を経てついにソフト化されました(DVD&Blu-ray)
夜9時からというゴールデンタイムにもかかわらず「ヤクザ」を主役とした暴力シーン満載のドラマという、今ではありえない話ですが、当時の平均視聴率は18%に達しています。汗
昨今のテレビではコンプライアンス的に絶対NGな内容満載であったことも影響したのか?
もしくは権利関係など他の問題だったのかわかりませんが、2006年に一度発売が決定しながらも、発売中止が決定された『とんぼ』が、やっと世に出ました。
内容が内容だけに、嫌悪感を抱く方も少なくないドラマですが、個人的には好きなドラマの一つでした。
ということで今回は「コンプライアンスなんてクソ喰らえ!」なテレビドラマ『とんぼ』のDVD-BOXをご紹介していきます。
とんぼ DVD-BOXの詳細
Blu-ray版もありますが、映像がリマスターとかされているわけでないので、画質に大きな違いは出ないような気がしたのもで、今回はDVD版を購入。
『とんぼ』は全8話と、一般的な1クールドラマの中でも少なめな話数となっています。
DVD-BOXながら、映像特典は一切ありません。(Blu-raymlも同様です)
価格は、メーカー希望小売価格16,416円(税込)で、Amazonの実売価格で、12,323円(税込)。
全8話で特典なしでこのお値段はちょっと高いですね。
Amazon.co.jp限定特典(ロゴ入りピック&ロゴ入りマイクロファイバーハンカチ付)になると、定価で販売されているので、さすがにそちらはスルーしました。苦笑
BOXのパッケージは、ドラマのタイトルであり主題歌「とんぼ」が流れるオープニングでも登場する、長渕剛演じる主人公「小川英二」が海から傘をさしてあがってくる印象的なアレになっています。
裏面はドラマの場面が差し込まれるデザインとかではなく、主要キャストの名前が並ぶシンプルなものになっています。
映像もですが、音声についても「ドルビーデジタル 2ch モノラル」のみとなっていました。
外箱からDVDケースを取り出し開くとこのような感じ。
メチャクチャガラ悪いです。
さらに開くと、両サイドにドラマのワンシーンとともにそれぞれのタイトルとあらすじが。
ディスクは各2話ずつ収録で4枚組ですが、ディスク収納ケースは2段重ねとなっていました。
2段目を開く際に、結構強めに開かないといけないのが難点でした。
その他、『とんぼ』DVD、Blu-ray購入者限定プレゼントキャンペーンがあり、BOXに同封されている「シリアルコード」で応募することができます。
ダメ元でサイン色紙(5名)にしておきました。笑
とんぼ DVD-BOX版レビュー!気になるあのシーンはあるのか?
ではDVD版の『とんぼ』を早速視聴。
今回、購入にあたって一番懸念していたのが、放送当時のオリジナルのままでソフト化されているのかどうか?でした。
多くの『とんぼ』ファンの関心もやはりそこですよね。
なものですから、実は発売前にTBSさんに『とんぼ DVD-BOX』について、放送当時との違いなどがあるのか?問い合わせを行いました。
その回答として返ってきたのが・・・
「基本的には放送当時のままノーカット収録でございます。」
という内容でした。
「そうか!よかった!」
と一瞬思いましたが、「基本的には」という言葉どうしても引っかかりました。
そんな疑念をもったままDISK1から再生。
画質に関しては、やはりというかVHSのビデオテープで録画した感じくらいです。
おせじにもよいとは言えないもので、まさに当時の感じ。
まあ、これはこれで雰囲気あっていいと思います。
ちなみに画面比率も4:3でワイド化はされていません。
懐かしさを感じつつ、早くも抱いていた疑念が現実のものとなりました。
愛車ベンツを運転している舎弟の水戸常吉(哀川翔)が、カーラジオから、サザンオールスターズの「みんなのうた」を流した時です。
小川英二(長渕剛)は、「そんなクソみてえな歌消せ!このヤロー!」などと常吉にキレる場面があります。
詳細は検索していただければと思いますが、ある出来事をきっかけに、長渕剛と桑田佳祐は犬猿の中となっていたところにこのワンシーンです。汗
当時、大きな話題となり、そこからさらに問題が大きくなる展開まであった曰く付きの場面。
なんとそこが、サザンの「みんなのうた」から長渕剛の「純恋歌」差し替えられていました。
『とんぼ』を見たことがない人だと気がつかないくらい自然に修正・・・汗
TBSさんの「基本的には・・・」の意味が、この瞬間わかりました。
個人的には、このブラックユーモア的なシーンは結構お気に入りだっただけに残念でなりません。
こうなってくると、放送当時とどれくらい違いがあるのかとても気になりましたが、ある意味「みんなのうた」以上に問題となりそうな暴力的な描写についてはノーカット収録だと思われます。
なにぶん、記憶が曖昧ではありますが、とくにカットシーンなどは他にないように感じました。
見る人を選ぶドラマではありますが、今見てもそのおもしろさは変わらなかったです。(おもしろいという表現がいいのか悪いのか別にして)
まとめ
昭和に生まれた名作ドラマ『とんぼ』。
放送された1988年は。和暦でいえば昭和63年です。
この翌年の昭和64年に平成が始まりました。
まさに昭和の最後を飾ったドラマの一つともいえる『とんぼ』ですが、久しぶりに「古き良き時代」なんて頭に浮かびました。
全8話ながらとても内容の濃いドラマであることはあらためて実感できましたし、あの時代だからこそ生まれた作品とも言えます。
個人的には今の世の中にこそ、こういうドラマがあってもよい気がしますが、まずムリです。苦笑
今のテレビはつまらないとよく言われますが、テレビが確実に面白かった時代に誕生した『とんぼ』は、平成、令和世代にも一度は見てほしい。
そんな風に思ったりもします。
そしていつの日か、長渕対桑田という構図が収束し、「みんなのうた」を使ってもいい状況が生まれ、本当の意味でオリジナルの『とんぼ』が世に出ることを願ってレビューを終わりたいと思います。
以上、長渕剛主演ドラマ『とんぼ DVD-BOX』のお話でした!