ちょっと前になりますが、2017年4月に『ソニー生命保険株式会社』で行われた、中高生1,000名を対象とした「中高生が思い描く将来についての意識調査2017」の結果で、女子高生の第1位が「公務員」であることがとても気になりました。
男子高生ではなく女子高生というのがとても興味深いです。
と、その前に中高生のなりたい職業のトップ10のご紹介を先に。
※画像は、ソニー生命保険株式会社様より引用
http://www.sonylife.co.jp/company/news/29/nr_170425.html
公務員については、女子中学でも4位に入っていますが、高校生では第1位。
男女問わず、鉄板の上位となる職業でもある公務員ですが、男子高生では4位となる中、抜き出た結果となっています。
なぜ、今の女子高生は公務員に憧れるのか
これは勝手な推測ですが、女子高生の意識として男性をあてにするのではなく、自分で安定した生活をしたいというのもあるでしょう。
いわゆる、自立した女性的な。
男女ともに結婚をあまり重要視しない時代の流れも含め、そういうことは当然あると言えます。
でもそれ以上に思うのは、女性の場合、結婚〜出産となった場合、民間企業に比べて公務員は長期休暇が取りやすいということもあるのかなと思います。
多くの民間企業でも産休や育休が取得しやすくなったとはいえ、まだまだ休暇前と同様のポジションに戻れないケースや、育休が取りづらく<出産イコール退職>という状況もまだまだ少なくないでしょう。
それに比べれば、公務員が恵まれているのは疑いようがありません。
人間の人生の中で仕事というのはどうしても大きなウェイトを占めるだけに、将来的な不安や国内の経済状況の変化などを踏まえれば、ある意味当然の選択かもしれません。
それと、不粋な想像ですが、公務員同士で職場結婚とかすれば、収入の安定度がさらにアップし退職金も2人分とバッチグー。
これぞ公務員の恩恵でしょう。苦笑
今回のアンケートに回答した女子高生がそこまで考えているとまでは思いませんが、公務員とは民間とは桁違いのポジションであることは間違いなところです。
余談ですが、昔ある人が言ってましたが・・・・・
「公務員同士の職場結婚は、どちらかが退職すべき。景気にほとんど左右されない安定した月給に賞与、退職金までがっぽり2人分とか、国民の血税なのにおかしい」とのことです。苦笑
まあ、お気持ちはわからないでもありません。
それなりに高い税金を国民は払っているわけですから、そのお金が有効的に活用されることを望むは当然のこと。
個人的にもそこそこ共感できる反応ではありました。
そもそも、役所とかで働いている公務員や議員とかって、明らかに過剰な人員がいる場所が少なくないのはもはやデフォルトなわけですから、安倍政権も求人の増加を声高らかに謳うのであれば、公務員や議員の余剰人員を人手不足の民間企業に回せばいい話なんです。
それをしないのは、結局は旨い汁を吸っている仲間との馴れ合いということなのです。
「働き方改革」とはいうものの、そのあたりには着手しないのが政治家というものなのでしょう・・・。
男子中高生のクリエイター思考のアップもこれまた時代の流れ
女子高生の安定思考はこれくらいにして(話が安倍政権まで及んでるし)
男子学生に目を向けると、ITエンジニア、プログラマーやゲームクリエイターを希望する学生が多いです。
これもまた時代の流れと言えますが、かつてはプログラマーなどSEの職種は、ブラックもブラック、超絶過酷な労働環境が多くの人から煙たがられていて、本当に好きな人しか無理なくらいのストイックな聖域のようなイメージでした。
しかし、近年のネット社会、スマホの普及で一気に市場が拡大したYouTubeなどの動画配信サービスやアプリの存在で、IT・ネット系の職業に対するイメージは激変しました。
HIKAKINさんはじめ、Youtuberは大人気で動画制作〜配信においては、子供から高齢者まで多くのクリエイターを生み出しています。(中には間違った使い方をしている人も結構いますが)
スマホアプリ制作の現場でも、82歳の日本人女性がアップルの「WWDC(開発者向けイベント)」に招待される時代です。
Macを手にしたクリエイターがメディアにこぞって取り上げられることも、中高生を大いに刺激していると言えます。
正直、多くのSEは昔も今もそれ相応に過酷な労働環境だと思うのですが、それ以上に好きなことを楽しんでいるオーラが出ているクリエイターが目立っているのも確かです。
このような時代の流れもありますので、今後は多くの中高生がクリエイティブな現場に足を踏み入れることでしょう。
IT人材が不足する日本では新卒じゃなくても働き方改革できる?
クリエイターといえば、日本でも小学校でプログラミング教育が、2020年かそれ以降をめどに必須化されることが「文部科学省」より発表されています。
「経済産業相」は、国内のIT人材が2016年の6月時点で約90万人との調査結果を発表しており、今後は相当数の人材不足が懸念されています。
そういう中での中高生男子のITエンジニアやプログラマー志向は歓迎すべき状況です。
ただ、それだけでは不足が補えない可能性が高いように思ったりもします。
そうなると、新卒の学生さんたちだけでなく、中高年にもITによる「働き方改革」にチャレンジしていく環境になっていくはず。
実際、自分の知り合いの方で、60代からプログラミングを勉強されている方もいます。
ただでさえ少子高齢化という現実がある中、若年層以上にそれより上の年齢の世代こそ、そのスキルを身につけることが何気に求められているような。
それを新たなチャレンジや居場所と考えるかは人それぞれですが、東京五輪に向けて英語などの外国語を身につけ「通訳」の仕事を狙うこと以上にチャンスが拡がるのは、IT系のクリエイティブな現場なのかもしれませんね。(多分・・・)