東北大学から世界初となるスマホ(今回はiPhone)を使って「過敏性腸症候群」の調査を自分で測定して記録するアプリ『おなかナビ』。
日本では成人の15%が「過敏性腸症候群」と言われているようですが、個人的にも若干その可能性を疑っていたりしていたので、『おなかナビ』を使ってみることにしました。
「過敏性腸症候群」は、週に1回以上、腹痛に伴い排便異常(下痢や便秘)といった症状が表れ、ストレスとの関連性が高いとも言われています。
App Storeから無料でダウンロードできる『おなかナビ』は、世界基準に沿った「過敏性腸症候群」の症状についてのアンケートや、iPhoneの背面カメラを使って指先の動脈の動きを測定したりできます。
iPhoneのカメラを利用して自律神経の状態を測定できるとは、これも高いカメラ性能と医学の進歩のなせる技かと。
将来的には、これらの収集したデータを元に「過敏性腸症候群」の検査法や治療法を確立することへと繋げたいということのようです。
おなかナビを実際に使ってみる
実際にiPhone7で『おなかナビ』を使ってみることにします。
アプリを立ちあげると、最初に右スクロールで今回の『おなかナビ』アプリを使用しての「過敏性腸症候群」に関する研究についての説明やプライバシー、そしてアプリを用いて研究へ参加することのメリット・デメリットといったことについても説明が記載されています。
デリケートな内容であることからも、事前にこちらに目を通しておいた方がよいでしょう。
ちなみにここで読み飛ばして参加をしても、あとでメインメニューからすべて確認することができますので。
ということで一通り目を通してから一番下にある「参加する」をタップして研究へ参加します。
メインメニューに切り替わると、まず一番上に「研究参加への同意」という項目があるので、こちらを確認します。(文字がかなり小さいので老眼鏡必須。苦笑)
同意する際は、指での署名が必要となりますので、サインを行います。
確認が終わると、いよいよここから調査開始です。
自分の基本情報の入力とアンケートにまずは答えます。
『おなかナビ』では、iPhoneに基本搭載されている「ヘルスケア」のデータ利用の有無について確認がありますが、データを利用することでより精度の高い情報が得られるとのことですが、ここはあくまで任意選択となります。
アンケートでは、腹痛と排便についての質問や下痢などにより医療機関の受診状況についてなど複数の項目へ回答することで、質問への回答を元にした「過敏性腸症候群」の可能性についての診断結果が表示されますが、あくまで参考ということです。
それが終わると、「安静時自律神経測定」となり、ここでいよいよiPhoneカメラの出番となります。
椅子に座り腿の上に手を置き、人差し指の先をiPhoneのカメラレンズへあてて測定スタートです。
データ取得中は、腸のイラストにアレが流れていくようなアニメーションがあり、試験管の方がアレで一杯になったら測定終了です。
iPhoneカメラを用いての測定は、通常時や便意があるとき腹痛を伴うときなど、それぞれの状態ごとに測定を行うことで交感神経の活動の違いがグラフで確認することができるようになっており、この数値の振り幅が大きいほどストレスが高い状態にあると考えられるそうです。
これらのデータがあくまで参考であるとしても、『おなかナビ』を利用することで自ら症状の有無を調べたり、アプリに記録されている情報を実際に受診する病院のお医者さんに見せることも可能なようですから、しばらくデータを取ってみて「過敏性腸症候群」の可能性について調べてみることにします。