ネットの影響もあって「ブラック企業」という言葉が一般に浸透した事もあり、世間では日々様々なブラック事例を見掛ける事も少なくありません。
そんな中、さらなるブラック企業撲滅への手だてとして、厚生労働省が労働条件や待遇が劣悪な企業とされた事業者からの求人をハローワークが拒否できる精度の範囲対象について、現在の「新卒求人」から「中途採用」や「パート」も含む全求人へと拡大する方針を固めた事が明らかとなりました。
正直なところ、もっと早くやればいいのにと思っていたのでようやくかという感じです。
そもそも、中途採用でのブラックの方が問題が深刻なケースもありますから。
ちなみに、今回の厚生労働省の方針はハローワークのみならず、民間の職業紹介事業者へも対応範囲を拡げる奉仕で、行政の指導に従わない企業については、ブラック企業である事を認定する「社名公表制度」の新設も行なうとのこと。
ただここからが問題で、役人のすることなので実施されるのが「今じゃない」という事です。
来年2017年の通常国会において関連法の改正を行なって３年以内に実施出来るようにしたいという状況になります。
要は、それまではこれまで通りという事になります。
しかし、先ほども申しましたが、何気に新卒以上に深刻なのが中途採用です。
地方ほど深刻な中小ブラック企業の中途採用
学校を出たばかりの新卒の新社会人達も会社で大変な目にあうケースが多いのは承知していましすが、中途採用でのブラック感も相当なものだと思います。
特に、地方の中小企業では笑えないレベルはいらくでもありますから・・・。
ちなみに、私が若い頃に体験したのは、勤め先から出向していたそれなりに大きな会社の出先で、そこの責任者から引き抜きの話がありました。
当然のことながら、給与や休日など待遇面で大きな違いがあるので、こちらとしても悪い話ではないどころか普通にいい話（苦笑）
その時の話としては、いきなり転職する形では元々の勤め先にも申し訳ないので、一旦そこを止めてアルバイトとして入社して様子を見て正社員に格上げするという台本でした。
ところが待てど暮らせとアルバイトのままで朝から晩まで働き（早出や日付が変るくらいの残業もあり）正社員を休ませるために休日出勤も引き受けるハメに。
かといってそれに見合う手当までは支給されず、さすがに不信感や不安を覚え、責任者に相談するも残業代は会社の規定やらなんやらの関係で支払えないと言われ、「もうすぐ正社員だから、そうすれば待遇は全然違うからもう一踏ん張りしてくれ」と懇願されました。
結果的には、社員にする気などなかったようで、アルバイトで社員代わりに酷使されただけに終わりました・・・。
今だと相当問題になるのでしょうけど、昭和の時代はどこにでもあった事のような気もします。
ちなみに、平成のケースでもイタいブラックなものがあります。
これは自分ではなく知り合いのケースでしたが、中途採用で入社した会社に初めて出社したその日の朝に、面接時に伝えられていた給与から大幅に減額されたものを言い渡されたそうです。
言われた方が意味が分かりませんが、せっかく決まった就職先。
中途採用でしかも家族持ちとなれば一刻も早く仕事に就きたい人は当たり前ですが多いものです。
結局、入社したその日に辞表を出す訳にもならず、泣く泣くその条件を飲み込んだそうです。
まさに人間の心理をついたこそくな手段で、超ブラック企業と呼んで差し支えないケースです（汗）
そこでは複数の中途採用者が同様の手口で入社直後に給与を減額されているそうです・・・。
アルバイトにしても正社員にしても、地方の中小企業でブラックと思われるところって、大手や報道の影に隠れて相当するあると思いますが、国を挙げて本当にブラックからホワイトへと変って行けるのでしょうか。
いささか疑問です。
その前に、今後10年〜２０年で機械に取って代わられる仕事がどれくらい出るかもブラック企業の増減に影響しそうな気がしないでもありません。
取り合えず将来は要らないから、今の内に年金先払いしてもらいたいかも（苦笑）
総理、声高らかに雇用増加と言ってる場合ではないですよね。
