佐賀県の県立高校や教育委員会へのサーバー、システムへの不正アクセスで17歳の無職の少年が逮捕された事件。
この少年、元々の逮捕容疑はハッキングではなく、有料の衛生放送を無料で視聴できるプログラムをネット上に公開していたことでした。
その後、高校や教育委員会のシステムへの不正アクセスも発覚したツワモノでした(汗)
今回、不正アクセスが発覚した内の一つ、佐賀県教育委員会の教育情報サービス「SEI-Net」は、驚く事に、約13億円もの予算をかけて3年前に導入したものでした。
SEI-Net(セイネット)には、佐賀県内の各校の校務、教材を始め、学生の情報を一括管理していたクラウド型サービスです。
17歳の少年ハッカーが盗み出した情報は、学生の指名やID、教員のIDとメールアドレスなどだったそうで、もう一つの県立高校のサーバーからは、実に21万件にも及ぶ学生達の個人情報を抜き取っていた疑いがあるそうです。
恐るべきスキルをもつ17歳の少年ですが、悪い事をしたとは言え、世間からの声の中には、好意的というか、その実力にまさかの高評価となっています。
17歳、無職のハッカー少年に高い評価寄せられる
今回、この17歳の少年が行なったハッキング行為や不正なプログラム制作は許されるものではありませんが、それだけの力をもっているという事実も見逃せません。
そのため、少年ハッカーへの好意的な意見も少なからずあります。
中には、「こういう有能な若者を自治体も率先して雇うべきでは?」という意見もあるほどです。
確かに、この少年のハッキング能力がどれくらいのものなのか?
行動の善し悪しは一先ず置いといて、気になった個人や企業は少なくないかもしれません・・・苦笑
そもそも、「ハッカー」というと、なんだか悪いイメージがありますが、本来の意味は、コンピューターや電気回路系といったことについて、常人と比べ深い技術的知識を持ち合わせ、問題や課題をクリアしていく人を差す意味ももちます。
その反面、その高い知識を利用して、他人のコンピュータなどに不正に侵入するといった破壊的行為がありますが、悪さする方については、業界では「クラッカー」と表現されることもあるようです。
実際、アメリカではセキュリティテストという名の下に、米国防総省が、一般人を対象にネットワークのバグや欠陥を見つけるという企画を実施し、学校の授業中に米国防総省のサイトへのハッキングに成功した男子高校生が表彰されて大きな話題となりました。
そもそも、セキュリティシステム販売の会社などでは、ハッキングを繰り返すハッカーを採用るケースはよくあります。
防ぐ方も破る方も同様のスキルをもつだけに、紙一重でどっちにでもなれるだけに、リスクがないとは言いませんが、こういった人材を活用できるか否かが、より強固なセキュリティへの一歩なのかもしれません。
特に日本の公的機関のセキュリティレベルというか意識の低さは、どうにかならないものかと思う事が多々あるだけに、紙一重でよろしくない方向に向ってしまったハッカーを、上手く活かせるような仕組み作りが、今後必須なのかもしれません。
ただ、日本の場合はシステム的なセキュリティよりも人的なセキュリティレベルに大きな問題があるだけに、そこから変えていかなければなりませんね(苦笑)